求人数が限られてしまう
准看護師は正看護師に比べて求人数が限られてしまいます。求人の特徴などを見ていきましょう。
准看護師の求人動向
規模の大きい病院では正看護師を採用するケースが多く、准看護師の求人は少ない傾向にあります。最新医療を学びたい准看護師にとってはネックとなる部分です。具体例を挙げると、2015年11月時点でナースセンターに登録されていた東京都の有効求人数は、正看護師の常勤が691件だったのに対し、准看護師の常勤は32件でした。しかし、クリニックなどでは准看護師の求人が多く、分野によっては需要があります。幅広い選択肢の中から選ぶのであれば、クリニックなどの求人も見逃さないようにしてください。
正看護師と比べて少ない理由
准看護師の求人が正看護師と比べて少ない理由は2つあります。まず1つは看護配置基準の影響です。2006年度の診療報酬改定で7対1の入院基本料が創設され、この基準を満たしている病院は診療報酬を高く設定できるようになりました。しかし、准看護師は7対1の看護配置人数に含まれず、多くの病院が正看護師の採用を推し進めるようになったのです。もう1つの理由が、医療の高度化による影響です。准看護師は学習内容が限られていることから臨床に弱いと考えられてしまい、最新医療を取り入れる規模の大きい病院では採用を避けるようになりました。
一方で、介護施設での需要は高くなっています。介護度の高い利用者を受け入れている介護施設では、医療や看護に関する知識を有した人材が必要になります。正看護師の確保も必要ですが、それをサポートする准看護師の需要も高まっている状況です。
限られるが求人自体は存在する
上記で述べた通り、准看護師の求人数は限られてしまいます。他の医療機関でも、看護師のみの求人は多い一方で、准看護師に限定して出されている求人はあまり見かけません。准看護師が働ける職場の求人は、ほとんどの場合「看護師」「准看護師」と双方の記載があります。そのため、「応募しても正看護師の方が有利で就職や転職は難しい」といったイメージを持つ人が多いようです。
しかし、求人数が限られるのは確かですが、活躍できる職場も多く存在します。准看護師が求められる職場を具体的に挙げると、特別老後老人ホーム、デイサービス、老人保健施設、児童福祉・身体障害者福祉施設、保育所、訪問看護ステーション、民間企業、クリニックなどがあります。求人数が限られてしまい、働くことが難しいと感じるかもしれませんが、実際は准看護師の免許を活かせる職場が残されています。准看護師を募集している職場の求人を見逃さないよう、こまめに情報を集めてください。